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当社の取引先は民事再生を申し立てました。当社はこの取引先に売掛債権を有しており、...

民事再生手続開始の時において、再生債務者の財産について存在する担保権(特別の先取特権、質権、抵当権又は商法・会社法上の留置権)を有する債権者は、別除権者として、再生手続によらないでその債権を行使することができます(民事再生法53条)。 もっとも、別除権を行使しても弁済を受けることができない債権の部分(不足額)が生じることがあり、その場合、不足額についてのみ再生債権者として権利行使することができます...

民事再生手続においては,再生債務者の財産の価額評定はどういった基準で行われ,再生...

解説 民事再生法では,再生債務者は再生手続開始後遅滞なく,再生債務者に属するいっさいの財産について再生手続開始の時における価額を評定しなければならないと定めています(124条1項)。そして,財産評定は,原則として処分価額を評価基準として(処分価値基準)行われ,例外的に,「必要がある場合」には,これに併せて「事業を継続するものとして」(事業継続価値基準)評定を行うことができます。(民事再生規則56条...

当社が売掛債権を有する取引先が民事再生手続に入りました。当社は当該取引先に債務も...

民事再生法では,再生債権者による相殺権の行使は,裁判所の定めた債権届出期間内に限りすることができると定められています(法92条1項)。 その趣旨は,相殺を広範囲に認めると会社の再生・更生を図ることが困難になるといったことや,民事再生は再建型の倒産処理手続であるため,権利関係を再生計画案作成・提出までに確定しておかなければならないからであるとされています。 なお,再生債権に手続開始の時点で,期限,停...

当社の取引先が民事再生を申し立て、再生手続開始決定がありました。この取引先は海外...

平成12年以降の倒産諸法制の改正に基づいて、日本の民事再生手続の効力は外国にも及ぶことになりました。従って、再生債権者は、民事再生手続開始決定後に再生債務者の外国財産から弁済を受けることはできないことになりそうです。しかし、その財産の所在地国が日本の倒産手続の効力を承認するとは限らず、また、現実問題として外国財産からの弁済受領を阻止することは容易ではありません。そこで、民事再生法では、債権者が外国...

当社の取引先は民事再生を申し立てるようです。当社は売掛債権を有していますが、少額...

民事再生手続が始まる前に発生した債権は再生債権といって、再生計画が成立してから、これに従って弁済されます(民事再生法85条)。但し、少額債権については、下記の場合に、再生計画成立前に弁済されることがあります。 1 手続の円滑な進行のための少額債権の弁済 個々の再生債権者は原則として等しく再生手続に参加する権利を有していますので、債権額が少額の再生債権者が多数ある事案では、手続が煩雑になり費用の負担...

当社では、有期契約社員の更新をしない予定ですが、「雇止め」で無効とならないか心配...

「更新の合理的期待」の程度、及び、「雇止めの理由」に注目すべきです。 解説 労働者に「更新の合理的期待」が生じ、有期契約社員の更新拒否が「雇止め」に当たる場合には、更新拒否は、「客観的に合理的な理由」があり、「社会通念上相当」といえるときに制限されます(労働契約法19条)。 まず、この判断においては「更新の合理的期待」(他のQ&A参照)の程度が関係します。厚生労働省の報告(参考1。2も参照...

契約書の条項削除を求められました、どのように回答すればよいでしょうか?

背景 X社は,プログラム開発業務業務を行うにあたり,部分的な開発業務をA社に外注する予定です。X社とA社の外注契約について,A社から,万が一,A社の納品した成果物に起因してX社に損害が生じた場合,A社の賠償責任の範囲の上限を,X社とA社との契約金額とする条項を入れてほしいと提案されました。X社は,この条項の削除を求めたいと考えています。どのように回答すればよいでしょうか? 解説 契約条項についての...

当社では、有期契約社員の更新をしない予定ですが、その際に注意すべきことを教えてく...

更新拒否が雇止め(労働契約法19条)にあたるかについて注意が必要です。 解説 有期契約社員の更新をしないことは、労働者に「更新の合理的期待」が生じると、制限されます。これを雇止めといいます(労働契約法19条)。「更新の合理的期待」の有無の判断については、以下のような厚生労働省の基準が参考になります。 判断要素 具体例 業務の客観的内容 ● 従事する仕事の種類・内容・勤務形態  ・ 業務...

当社は、設立して間もないですが、就業規則はどのタイミングで作成すればよいでしょう...

法律上、従業員が10人以上となったときに作成義務が生じますが、事業拡大の予定があるならば、より早い段階で作成するとよいでしょう。 解説 事業所単位で、常時10人以上の労働者を使用する場合には、就業規則を作成する義務があります(労働基準法89条)。「常時」については、繁忙期のみ10人以上使用する場合は該当しませんが、一時的に10人未満であっても、通常は10人以上使用する場合には該当します。「労働者」...

当社は、ウェブ上で独自の電子マネー(バーチャルマネー)を発行し、これを流通させ、...

検討しているビジネスモデルに応じて、資金決済法上の「第三者型発行者」又は「資金移動業者」として内閣総理大臣の登録を受ける必要があります。 解説 1 「第三者型発行者」か「資金移動業者」か。  検討しているビジネスモデルでは、多くのウェブ上の店舗(ここでは「加盟店」と呼びます。)での利用が想定されていますが、加盟店が商品の売上によって得た電子マネーを現金に換金することができるかどうか、又は電子マネー...

下請法上の「3条書面」の交付を,メールで済ませることはできませんか。

下請事業者がメールで済ませることを承諾している場合は,メール送信をもって3条書面の交付に代えることができます。 解説 親事業者は,3条書面の交付に代えて,下請事業者の承諾を得て,情報通信の技術を利用する方法により提供することが許されています(下請法3条2項)。下請事業者の承諾は,あらかじめ,書面又は電磁的記録による方法でなされなければなりません。以下,親事業者がとることのできる方法とその注意点をま...

当社はソフトウェア開発を再委託することになりました。どのような場合に下請法の適用...

御社が受注したプログラムの作成を委託する場合,御社と委託先の資本金の額が次のいずれかにあたると,下請法の適用があります。・御社の資本金が3億円を超える場合で,委託先の資本金が3億円以下の場合・御社の資本金が1千万円を超え3億円以下の場合で,委託先の資本金が1千万円以下の場合 下請法に違反すると,公正取引委員会から違反行為の是正や下請業者に対する弁償を内容とする勧告を受けるほか,その違反の事実を公表...

当社は、従業員採用の際、身元保証契約を締結しています。このたび、従業員の過失によ...

最長でも契約から5年以内の損害に限られますが、過失の場合、全額賠償のケースは少なく、20%~70%の賠償が認められるケースが多いようです。なお、身元保証人が共同して不法行為を行っていたと同視できる場合は、全額賠償が認められることがあります。 解説 身元保証契約書には、「本人(保証される従業員)が何らかの損害を会社に与えた際、身元保証人が連帯して損害額を賠償します。」と記載されているため、会社は損害...

当社では、労働者の生活基盤安定によってそのモチベーションを上げるために、ベースア...

賞与(ボーナス)と異なり、減額(ベースダウン)が難しい点に注意が必要です。 解説 「ベア」とは、基本給の基準(額)を引き上げることをいいます。ベアは、同一水準における基本給の引上げであり、水準上昇による基本給の引上げである「定期昇給(定昇)」とは異なります。ベースアップを行うと、人件費が増えることとなりますが、将来、業績悪化等によりベースダウン(賃下げ)を行わなければならない場合に、以下が必要にな...

当社は、アウトソーシングの一環として労働者派遣を利用しようと思うのですが、注意す...

労働者派遣法上、主に派遣禁止業務(解説①)、派遣期間(②)、契約内容(③)、派遣労働者の状況(④~⑥)、責任者・台帳(⑦)、均等待遇(⑧)、直接雇用申込義務(⑨)等に注意する必要があります。 解説 派遣先の講ずべき措置を整理すると、以下のとおりです。 1.(派遣会社との間の)派遣契約締結の際の注意事項 ①「派遣禁止業務」に該当しないか(4条1項、政令2条) ⅰ 港湾運送業務 ⅱ 建設業務ⅲ 警備業...

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