会社法に関するQ&A

会社法に関するQ&A・会社法に関するQ&A・会社法に関する質問・疑問をクレア法律事務所の弁護士がオンライン上で回答しています。

Q. 令和2年6月12日に公布された改正個人情報保護法(一部を除き公布後2年以内...

1 匿名加工情報  まず、「匿名加工情報」とは、特定の個人を識別することができないように個人情報を加工し、当該個人情報を復元できないようにした情報のことをいいます(法2条9項参照)。ポイントは、加工した情報は元の情報に復元できないという点です。  なお、加工は次のように適切に行わなければなりません。 ・特定の個人を識別することができる記述等の全部又は一部の削除(例:氏名や住所等の削除) ・個人識別...

株主総会をオンラインで実施したいと考えています。どのような手続きにすべきでしょう...

1 はじめに 新型コロナウイルスの感染拡大防止のために人が集まる状況をできるだけ回避することが期待されています。このために、株主総会も株主をオンラインで参加させる形で実施したいというニーズがあります。 まず、株主総会にオンラインで参加する株主を、株主総会に「出席」したと評価することが可能かどうかですが、結論からいうと可能と解されています。。株主が、オンライン上で、議決権を行使したり、動議や議案...

株主総会資料の電子提供制度とは何ですか。

1 会社法が改正されます  2019年の臨時国会で、会社法が改正されました。その主要な改正項目の1つが、株主総会資料の電子提供制度です。本制度は、改正法の公布後3年6カ月以内に施行されることになっており、施行まで時間がありますが、余裕をもって準備できるようにここで紹介します。 2 株主総会資料の電子提供制度  株主総会資料の電子提供制度とは、会社が株主総会資料を株主に対して書面ではなく電磁的方法(...

信託型ストックオプションとは何ですか。メリット・デメリットについて教えてください...

ストックオプションとは ストックオプションは、会社の役職員等に対してインセンティブ報酬として付与します。 すなわち、ストックオプションの付与を受けた役職員等は、あらかじめ決められた金額(行使価額)によって、その会社の株式を得ることができます。すると、会社の企業価値が高まれば高まるほど、役職員等は、より大きな利益(1株当たりの企業価値から行使価額を控除した部分)を得られることになるので、企業価値...

ベンチャー企業の資本政策はどのような点に注意するべきでしょうか。

資本政策とは、会社が将来適切な株主構成になることを意図して、どのようなタイミングで、資金調達やインセンティブプランを実施するかを計画することを言います。一般的には、エクセルファイルの縦軸に株主構成を、横軸に時間を置いて作成します。 例えば、2019年春にファウンダー3名で合計900万円の資本金の会社を設立し、同年秋にエンジェルに普通株を割り当てて3000万円を調達し、2020年の始めにVCに対して...

委員会設置会社や監査役等設置会社の業務執行をしない取締役や社外取締役であっても、...

委員会設置会社や監査役等設置会社の業務執行をしない取締役や社外取締役であっても、税制適格ストックオプション対象になるものと解されています。その理由は以下のとおりです。 税制適格オプションの付与対象者は、租税特別措置法第29条の2第1項に定められています。この条文そのものは( )書きだらけで相当読みづらいですが、要約すると以下のようになります。 会社法の決議により新株予約権等を与えられる者とされた当...

少数株主の株式を取得する手続き(スクイーズアウト)について教えてください。

会社法改正(平成26年)後は、主に少数株主排除(スクイーズアウト)の選択肢とされているのは、特別支配株主の株式等売渡請求(会社179条)、及び株式の併合(180条)です。 前者は、会社の株式を90%以上有する特別支配株主が少数株主に対して株式及び新株予約権を売渡すように求めることができる制度です。株主総会決議を行う必要がなく、同条所定の通知等を行うことによって強制的に少数株主の株式を取得することが...

未上場ベンチャー企業が、株式、種類株式、社債、新株予約権付社債などを発行する場合...

株式や社債などの流通性の高い証券(いわゆる1項有価証券・法2条1項)によって資金調達をする場合、投資のプロや少人数を対象とする「私募」であれば、有価証券届出書や通知書を財務局に提出する必要はありません。 この場合、募集の届出が行われていない事実や転売制限の内容について勧誘対象者に事前に告知する義務がありますが、調達額が1億円未満の場合にはこの事前告知義務も免除されています(法23条の13第1項)。...

外国人が日本で会社を設立することはできますか?

外国人の方でも会社を設立することは可能です。ただし,会社経営をしていくためには「経営・管理」ビザを取得することが必要です。 解説 「経営・管理」ビザ 日本に入国した外国人の方々は,その在留資格により認められている範囲で活動を行うことができます。日本において事業の経営を行うことが認められている外国人は,次のいずれかのみです。 (1)「永住者」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」「定住者」のいずれ...

〔5.設立登記申請を行う〕株式会社の設立登記申請に必要な書類と手続を教えてくださ...

 発起人(1人)がそのまま設立時取締役(1人)となる発起設立の場合の必要書類は、以下のとおりです。 株式会社設立登記申請書添付資料(1)定款謄本添付資料(2)払込証明書添付資料(3)本店所在場所決定書添付資料(4)就任承諾書添付資料(5)印鑑証明書添付資料(6)「登記すべき事項」を記録したCD-R  以上の書類と登録免許税分の収入印紙を用意して、管轄法務局に持参または郵送して...

〔4.出資金を払い込む〕新会社の出資金の払込み手続について、教えてください。

以下の手順で行い、払込証明書を作成します。  発起人名義の銀行口座へ出資金の払込みを行う   ↓ 払込みが記帳された通帳のコピーをとる   ↓ 払込証明書を作成する 解説 出資金の払込み手続  発起人は、自己の出資分として定款で定めた金額を、発起人名義の口座に振り込まなければなりません。 振込みにあたっては、以下の3点に注意して下さい。 (1)きちんと「払込み」を行うこと  もともと銀行口座に出資...

〔3.新会社の定款を作成する(3)〕新会社の定款を電子定款するとどのようなメリッ...

収入印紙代4万円が節約できます。しかし一から電子定款作成のためのソフトや機器を準備した場合、それ以上の費用と手間がかかってしまうことが多いです。 解説 電子定款とは?  会社の定款は、書面で作成するほかに、電子データで作成することができます。これを電子定款といいます。 電子定款の原本はデータであり「文書」ではないので、印紙税法の適用対象から外れます。したがって、通常の定款の場合に必要な収入印紙代4...

〔3.新会社の定款を作成する(2)〕定款の認証手続について、教えてください。

定款の認証は、公証役場の公証人が行います。事前に公証役場に予約を入れ、必要書類等を持って公証役場に行き、認証手続を受けます。 解説 定款の認証とは?  定款は会社の根本規則を定めるものなので、その内容は正確・明確でなければなりません。そのため定款を完成させるには公証役場で公証人によるチェックを受ける必要があります。これが定款の認証です。 どこの公証役場に行けばいいのか?  定款の認証は、新会社の本...

〔3.新会社の定款を作成する(1)〕定款に必ず記載しなければならない事項について...

定款に必ず記載しなければならない事項は、以下の6つです。(1)商号(2)事業の目的(3)本店の所在地(4)設立時の出資金の額(5)発行可能株式総数(6)発起人の氏名・住所 ただし、通常は、この他の事項についても定款に記載します。会社書式「定款(株式会社・取締役会非設置)」をご利用ください。 解説 定款とは?  定款は、会社の組織や意思決定のルールを定め書面にしたものです。定款の作成は、発起人の重要...

〔2.新会社の会社代表者印を準備する〕新会社の印鑑は、どのようなものが必要なので...

会社代表者印が必ず必要となります。全部で4つの印鑑を用意しましょう。(1)会社代表者印(2)銀行印(3)角印(4)ゴム印 解説 4つの印鑑  (1)会社代表者印 会社の印鑑として法務局に届け出る印鑑で、会社の「実印」にあたります。大きさに決まりがあり、1cmの正方形に収まらず、3cmの正方形に収まることが必要です。通常は、商号の中に「代表取締役之印」と彫られたものを使用します。 (2)銀行印 銀行...

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