当事務所の古田弁護士はファウンダーインスティテュート東京のディレクターをしています。 ファウンダーインスティテュートでは、スタートアップに役立つ様々なブログを掲載しています。 今回は、「出資型クラウドファンディングは未来の資金調達募か? 」について紹介します。
出資型クラウドファンディングは未来の資金調達募でしょうか?
クラウドファンディングでは億単位の資金が調達できない?
数年前だったら、誰かが、ベンチャー企業がある週末に、アーリーステージの資金調達として220万ドルを集めたと言ったら、ほとんどの人々は彼らがベンチャーキャピタルについて話していると考えるでしょう。あなたは、彼らが数名の投資家か、あるいは投資ファンドに話をしに行き、ピッチをし、大きな投資を受けたと思うことでしょう。 しかし、もはや世の中はそのようになっていません。
先週末以降、ファウンダーインスティテュート・アムステルダムの卒業生が設立したPeerby(ピアバイ)は、オランダのクラウドファンディング・プラットフォーム OnePlanetCrowd で1051人の個人から合計220万ドルを集めました。 キックスターターのように、開発する予定の製品を購入する権利を販売するクラウドファンディング・プラットフォームと違い、 OnePlanetCrowd 、金銭と引き換えに、個々の出資者に出資を受ける会社の株式を付与します。
Peerbyは、クラウドファンディングのキャンペーンを公表してから、わずか4日で220万ドルの調達に成功しました。 スタートアップがその目標としていた金額の669%を確保したこのケースは、資金調達のサイズとスピードの両方において、オランダのレコード(記録)となりました。
Peerbyでは、クラウドファンディング経由の個人株主は、エンジェルやベンチャーキャピタルを凌ぐ筆頭株主です。
どんな会社がクラウドファンディングに向いているの?
クラウドファンディングは、Peerbyのような会社に特に向いています。 このオランダのスタートアップは、都市の消費者が近隣の人から必要とするものを借りることを可能にするウェブサイトおよびアプリを提供しています。
2012年に創業してから、Peerbyは物を購入することに代わるものとして、「借りる」を普及することに取り組んできました。
今日、それは、ヨーロッパとアメリカの20以上の都市において、10億ドル以上の価値の製品へのアクセスを提供し、新しいユーザーを獲得し続けることを計画しています。
最も重要なことには、Peerbyは、人々の協力と「クラウド」に依拠したコミュニティーを強くするサービスです。 そのため、Peerbyがクラウドファンディングによって成功裡に資金調達をすることができるというアイディアは上手くいきました。
それは驚くべきことでなく、大多数の資金提供者は熱心なPeerbyコミュニティーの一部です。 クラウドファンディング・キャンペーンは、より賢い消費と相互扶助の大切さを訴えるミッションを背景に、このスタートアップを支援するPeerbyの熱烈なユーザをもたらしました。
しかし、このことは、クラウドファンディングがPeerbyのようなクラウド上の人々を対象としてサービスを提供する企業に限られることを意味しません。
出資型クラウドファンディングは、2011年以来ほとんど毎年2倍づつ増えており、2015年には、全体として26億ドルに上りました。しかし、出資型クラウドファンディングを利用しているので、Peerbyのようなクラウドシェアリングをする会社だけではありません。
多くの経済部門にまたがる種々様々な会社が、出資型クラウドファンディング・プラットフォームにおいて資金調達を成功させています。例えば、既存の金融サービスの代替機能を提供するオンラインバンキングのモンド銀行(Mondo Bank)、は、今年初めにわずか96秒で100万ユーロを調達しました。
スタートアップに彼らのコミュニティと共に公共的な価値を活かす機会を提供することによって、クラウドファンディングは、創業時の資金調達の興味深い選択肢であることが明らかになっているのです。
参照Is Equity Crowdfunding the Future of Fundraising?
http://fi.co/posts/23571