帝京大学の武田基秀先生に呼んで頂いたので、帝京大学経済学部経営学科経営コースの3年生の授業(ベンチャー論)にお邪魔して、起業の仕方について、ファウンダー・インスティテュートのやり方を紹介しつつお話をさせて頂いた。
ビジネスアイディアの作り方、マーケティング、ブランディング、一般的なファイナンスなどを超ざっくりと説明したあと質疑を行ったところ、以下の質問があった。
Q:どうすれば起業して成功する(或いは失敗しない)のでしょうか?
Q:学生が起業するやり方としてお勧めの方法がありますか?
Q:起業して失敗しても就職できるものでしょうか?
そこで、概略以下のように回答した。
Q:どうすれば起業して成功する(或いは失敗しない)のでしょうか?
A:成功するまで頑張り抜くことです。
起業するということは何も無いところから始めるのですから、苦労の連続です。それで挫折して止めてしまえば失敗ということになりますが、上手くいかなかった原因を分析して、状況を改善するための仮説を立てて、それを検証することを繰り返していけば、成功にたどり着けると思います。
ビジネスアイデアが良くても、それなりに障害は出てきます。ビジネスアイデアがそんなに良くなくても、組織を作り、営業する力が優れていればそれなりの売り上げと利益を生むことができます。
ビジネスアイデアの継続的改善と実行力、この両方が大事だと思います。
Q:学生が起業するやり方としてお勧めの方法がありますか?
A:何人かの仲間でビジネスプランを練って、ビジネスプラン・コンテストに出ると良いと思います。
知り合いに自分のビジネスプランの評価を求めても、応援コメントしか返ってこないので、知らない多くの人にフィードバックをもらうべきです。
コンテストでは、最初から入賞したりはできないと思いますが、審査員やピッチを見た人からフィードバックがありますから、それを参考にしてビジネスプランを改善しながら、実施のビジネスを始めていく。
ビジネスプラン・コンテストで評価されて賞をもらったら、新しい仲間や、VC、ベンチャーのサポートを仕事にしている人なども寄ってきます。
Q:自分で起業して上手くいかなかったら、会社にも就職できなくて無収入になってしまうのではないかと怖いのですが、、、起業して失敗しても就職できるものでしょうか?
A:起業して一所懸命頑張って、何かカタチになるようなところまで成し遂げることができたら、就職市場でもそのことはプラスに評価されると思います。また、起業してビジネスをすすめる過程で様々な人と出会いますから、それらの人を大切にしておけば、起業が上手くいかなかったとしても、就職の手助けをしてもらえることもあると思います。
これまでは、大企業や中堅企業ではスタンドプレーをする人は避けられる傾向にあったのかもしれませんが、最近はそういう会社でも会社にぶら下がる人でなく、自ら付加価値を生み出す人を求めているので、これから起業経験は益々プラス評価の材料になるのではないでしょうか。
若いから「お天道様と米の飯はついて回る」って、向こう見ずな冒険に飛び込めるでしょう、、、というのは高度経済成長時代までの話で、総人口減少傾向と長期停滞かつ成熟社会は若者の感性にも影響をあたえざるを得ないのだろうが、起業の仕方くらいは全ての高校生・大学生に啓蒙したほうが良いと思う(ちなみに、新興市場に上場するベンチャーの社長は、中卒・高卒・大学中退なども多い)。
追伸:大きな教室で100名以上が静かに話を聞いてくれました。
最近の学生は(この言い方はしたくないが、、、)真面目ですね。
ご清聴感謝 m(__)m