最近考えたこと 「外交のスタンス」

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 戦争や武力行使はあってはならないのは当然であり、今日の世界は、もはや帝国主義(領土的な野心をもって侵略行為をする)的行動が放置されることはないと思います。

 しかし、尖閣など限定された範囲において緊迫した状況になることがあるかもしれません。

 そのようなとき、どのように対処すべきかが問題です。

 私は、企業や個人が反社会的勢力から攻撃される場合と基本的には同じ対応を採ればいいと思います。

 弁護士会では、かなり昔から民事介入暴力の対策を研究していますが、ポイントは、
①「 1人で対応しない。」 孤立していると相手も攻撃しやすいし、不安も募ります。警察、弁護士、業界団体などと連携をとって対応します。
②「毅然とした対応をする。」 はっきりしない対応をとると相手方も期待します。妙な期待を持たせないことです。
③「挑発しない。」 毅然とした対応が行き過ぎると感情的な問題に発展していきます。

 国家間でも同じで、日米安保やアジア諸国と連携する。挑発はしないが、毅然とした対応をする。
 ということが基本だと思います。
 
 政府には、世界の各国と適切なコミュニケーションをとる、落ち着いてブレない対応(毅然とした対応)をする、あまり威勢が良すぎず、失言等がないことを期待したいと思います。( 領空・領海に対する侵犯に対しては警告し、警告を無視されたときはある程度の実力行使もやむを得ない=正当防衛で違法性がないというべきです。そこから、全面戦争になることはほとんどあり得ないと思います。)

 
 「世界の各国と適切なコミュニケーションをとる。」ためには、その前提として、国際情勢についての情報を十分収集し、分析できている必要があります。国際政治における機密情報は、フェイスtoフェイスとギブ・アンド・テイクの世界です。情報収集能力のある専門家を養成し、十分な支援をする必要あるでしょう。

「毅然とした対応をする。」は、背景に裏付けとなる実力がなければ、虚勢を張っているだけになります。こういうと軍拡論者のように聞こえるかもしれませんが、そのような趣旨ではありません。
もちろん適切な規模の軍備は必要だと思いますが、それ以上に、文化、科学、技術、経済等の国力の諸要素を高め、日本国民の持つ美徳を更に洗練し、国際社会に貢献することによって、どの国からも尊敬され、目標とされる存在になることが重要な備えだと思います。

Category:最近の話題

TAGS:外交スタンス 尖閣 民事介入暴力

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古田利雄>
古田利雄

主にベンチャー企業支援を中心に活動しています。上場ベンチャー企業、トランザクション、NGC、Canbas等の役員もしています。

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